ゴルフ選手に多いケガとその対処法

ゴルフ選手に多いケガとその対処法

 

今日はゴルフ選手に起こりやすいケガについてお話しします。

 

下の円グラフをご覧ください。このグラフはアマチュア150名の選手を対象に、発生しているケガの割合を部位別でまとめたグラフです。

 

ゴルフ選手に多いケガとその対処法

 

このデータによると

 

腰51%

肘23%

膝9%

 

であり、ケガの約半数が腰であることが分かります。

 

以前お話ししたJoint By Joint理論では、腰部は構造上「動きにくい」関節となります。

 

その一方で、腰部の上に位置する胸椎は本来可動性が高く、動きやすい関節です。

 

しかし、胸椎、特に肩甲骨周りは多くの筋肉があるために硬くなりやすく、可動性が損なわれやすいといえます。

 

胸椎が動きにくい状態でスイングを行うと、可動性が高くない腰椎を無理やり動かすことになり、腰部の関節や筋肉に負荷がかかり、痛みやケガにつながりやすくなります。

 

腰をケガされているプレイヤーは、胸椎周りのストレッチングを行い、胸椎中心のボディーターンを習得することで腰への負担が減る可能性があります。

 

胸椎のストレッチングについては、以前コラムで紹介していますので、ぜひ試してみてください。

 

スタッフ(理学療法士):芹田

 

第36回~水の中でのウォーキング①

第36回~水の中でのウォーキング①

 

今回は「水の中でのウォーキング①」です。

 

まず水の特性の一つとして水の中に入ることで「浮力」が働きます。

 

浮力は腰のあたりまで水につかると重力負荷は体重の約50%〜60%、胸のあたりまでつかると約30%というように水深が増すにつれて、重力負荷が減少します。

 

そのため浮力が働くことによって地上でのウォーキングと異なり股関節、膝関節、足関節への負荷が軽減されます。

 

また肥満の方や地上で歩行すると関節に痛みが出る方などもより少ない負担でウォーキングを行うことが可能となります。

 

二つ目の特性として「水圧」があります。

 

水圧がかかることによって呼吸機能、心肺機能の向上や静脈還流を促進することが期待できます。

 

三つ目に「抵抗」があります。

 

水は粘性があるため安全であり、動かす速度や面積によって手軽に負荷を調整することができます。

 

もちろん筋力の増大効果も期待することができます。

 

水中での運動はこれらの特性を理解して行う必要があります。

 

次回は「水の中でのウォーキング②」についてお話しします。

 

島根大学医学部附属病院:川本晃平

 

第35回~ノルディックウォーキングをリハビリテーションに活用

第35回~ノルディックウォーキングをリハビリテーションに活用

 

今回は「ノルディックウォーキングをリハビリテーションに活用」です。

 

本来ノルディックウォーキングは歩行運動の一つとして用いられてきましたが最近ではリハビリテーションの場面でも用いられるようになってきました。

 

例えばパーキンソン病患者の場合、小刻みに脚を振り出して歩く「小刻み歩行」という特徴的な歩き方がみられるようになります。

 

また体の筋肉の緊張が高まりやすく体の動きの硬さがみられるようになります。

 

こういった方にノルディックウォーキングを行うことで脚を大きく振りだすことがイメージしやすく、また2本のポールを前方へ出そうとすると自ずと体のひねりがみられるようになります。

 

そしてより理想的な歩行を意識しやすいことから私自身も実際のリハビリテーションで使用することがあります。

 

また一般的な杖に比べるとスタイリッシュなため患者さんの受け入れがいいことも特徴の一つです。

 

このように様々な場面で用いられることが増えており今後も多くの効果的な使用方法が確立されることを望みます。

 

次回は「水の中でのウォーキング」についてお話しします。

 

島根大学医学部附属病院:川本晃平

 

バックスイングで「右膝は動かさない」本当に正しい?

バックスイングで「右膝は動かさない」本当に正しい?

 

バックスイングでは下半身を固定するために右膝を動かさないようにとよくいわれると思います。

 

今回はその考え方が本当に正しいのかボディーターンの原理から考えてみたいと思います。

 

ボディーターンは身体の中心にある骨盤が回転することでその上にある体幹が追随するようにターンしていきます。

 

バックスイングで「右膝は動かさない」本当に正しい?

 

アドレスで骨盤が前(お腹側)に傾いた状態(緑直線)を作り、バックスイングではその前傾角度をキープしたまま骨盤が回転するのが理想的です。

 

ダウンスイングで骨盤の前傾角度が減少して体が起きた状態になると、下半身の力を効率よく上半身に伝えることができなくなってしまいます。

 

そのため、パフォーマンス向上のためには、アドレスで形成した骨盤角度をキープしたまま、ボディーターンをすることがとても重要です。

 

バックスイングで「右膝は動かさない」本当に正しい?

 

2枚目の写真をみていただくと分かるように、骨盤角度をキープしたまま、ボデイーターンを行うと床からの股関節の距離が長くなります(写真緑〇)。

 

そのため、ボデイーターンに伴う股関節の高さの変化に対応するには右膝を若干伸ばす必要があります。

 

右膝を固定したままボデイーターンを行うと股関節位置の変化に付いていくことができず、

 

・骨盤の回転が小さくなり、ボディーターンが浅くなる
・アドレスで作った骨盤前傾位が崩れてしまう
・上半身で調整しようとしまい、体幹がブレてしまう

 

などの弊害が出て飛距離が伸びない・ショットが不安定につながります。

 

右膝が伸びすぎてしまうと、下半身を固定することができなくなってしまうので、お尻回りの筋肉を使い、地面を押して右膝が若干伸びつつ、下半身を安定させることが重要だといえるでしょう。

 

スタッフ(理学療法士):芹田

 

第34回~ノルディックウォーキングの基本的な歩き方

第34回~ノルディックウォーキングの基本的な歩き方

 

前回はノルディックウォーキングの基本的な歩き方であるディフェンシブスタイルをご紹介しました。

 

今回はこの歩き方に慣れてきた人やさらに運動負荷を高めたい人におすすめのアグレッシブスタイルの歩き方をご紹介します。

 

ディフェンシブスタイルでは4点支持を基本とした歩行でしたがアグレッシブスタイルの場合はよりアクティブとなり歩行時に自然に腕を振る中で肘はやや曲げ気味でポールを斜めに突いていきます。

 

その際にからだをぐっと前に突き出す感じで歩くようにします(写真参照)。

 

徐々にこの歩き方に慣れてきたら肘を伸ばし、ポールを斜めについて体をさらに前傾させてより前方へ進むことを意識して歩いてみましょう。

 

こうすることでより前方への推進力を得ることができ上級者向けの歩き方となります。

 

アグレッシブスタイルはディフェンシブスタイルに比べ特に腕と体幹の力を動員し、より運動強度を高めることができます。

 

あとはリズミカルに歩けるように練習をしてみてください。

 

次回は「ノルディックウォーキングをリハビリテーションに活用」です。

 

島根大学医学部附属病院:川本晃平

 

第33回~ノルディックウォーキングの基本的な歩き方

第33回~ノルディックウォーキングの基本的な歩き方

 

今回はノルディックウォーキングの基本的な歩き方をご説明します。

 

初心者の方におすすめのディフェンシブスタイルでの歩行です。

 

まずポールを適切な長さに調整し、ポールのグリップをしっかりと握ります。

 

基本的には通常の歩行と同様ですが片側のポールを垂直に突くとともに、残りのポールは後ろ足の横に沿え、4点支持を基本とした歩行です(写真参照)。

 

この歩行は一本杖歩行に比べ左右両側の運動となり、効果的な運動となります。

 

また慣れてきたら肘をやや伸ばして腕をしっかりと前に突き出し、歩幅を広げていきます。

 

この歩行はノルディックウォーキングで最も安全かつ安定感のある歩行のためノルディックウォーキングの導入段階として位置付けられており、歩きに不安がある方もまずこちらの歩き方から実践してみましょう。

 

次回はこの歩き方に慣れてきた方やより運動負荷を高めたい人にオススメのアグレッシブスタイルの歩き方をご紹介します。

 

島根大学医学部附属病院:川本晃平