ストレートのボール回転軸

 

前回、投げるボールにバックスピンを強くかけるとマグヌス効果による揚力が働きノビのあるストレートを投げることができるというお話をしました。

 

バックスピンの回転数が多いほど、より揚力が働き、バッターからは非常に打ちにくいボールになります。

 

ただ、回転数だけでなく、ボールの回転軸も質の高いストレートや変化球を投げるためには重要なファクターとなります。

 

今回はストレートのボール回転軸についてお話しいたします。

 

ストレートのボール回転軸

 

上の写真は投手が投げたボールをバッター側からみたものです。

 

赤線がボールの回転軸だとするときれいなバックスピンもしくはトップスピンがかかっていることになります。

 

進行方向に対して垂直な回転軸だと傾きのない純粋なスピンとなります。

 

プロ野球投手であっても純粋なスピンをかけている選手はいないといわれていて少なからずボールの回転に傾きが生じています。

 

それでもハイレベルな投手では回転軸の向きが進行方向に対して垂直かつ地面に対して水平に近い(純粋なバックスピンに近い) 回転1)で動いているといわれています。

 

パフォーマンス向上のためには回転数だけでなく、回転軸にも着目する必要がありそうですね。

 

平均的なピッチャーでは、ストレートの回転軸は大体30度傾いてしまっているのですが、奪三振率の高い阪神藤川投手のストレートは5度しか傾いていないというデータもあるようです。

 

「糸を引くようなストレート」と形容されるボールはこの回転軸の傾きが少ないといえます。

 

次回からは回転軸の傾きが少ないきれいなスピンがかかったストレートを投げるためにどうすればいいか投球動作の視点で考えてみたいと思います。

 

1) Jinji T, et al: Factors determining the spin axis of a pitched fastball in baseball. Journal of Sports Sciences.2011

 

スタッフ(理学療法士):芹田