子どもの運動発達 「捕球動作」

子どもの運動発達 「捕球動作」

 

今回は「捕球」動作についてお伝えします。

 

子どもの運動発達 「捕球動作」

 

図①

引用:観察的評価法による幼児の基本的動作様式の発達

 

上の図は「捕球動作」を発達の段階に応じてパターン1からパターン5まで示したものです。

 

パターン1は

 

・両腕を前方にあげ、肘を伸ばした状態でボールを持つ

・ボールに反応した腕の動作がない

・キャッチの際に顔をそむけたり、腕や手で顔をかばう

 

という特徴があります。

 

パターン2は

 

・肘を伸ばす、もしくはわずかに曲げてボールを持つ

・両腕、体を使ってボールを抱え込む

・キャッチの際に腕や手で顔をかばう、もしくは目を閉じる

 

という特徴があります。

 

パターン3は

 

・腕の使い方はパターン2と同じ

・両腕、体を使ってボールを挟む

・キャッチの際に目を閉じる、もしくはボールを両目で追視する

 

という特徴があります。

 

パターン4は

 

・肘をわずかに曲げる、もしくはリラックスした状態でボールを持つ

・下手でキャッチする

・パターン3と同じ

 

という特徴があります。

 

パターン5は

 

・リラックスした状態でボールを持つ

・顔の正面でキャッチする

・ボールを両目で追試する

 

という特徴があります。

 

参考文献
中村ら:観察的評価法による幼児の基本的動作様式の発達,2011

 

スタッフ(理学療法士):妹尾

 

ゴルフ選手に多いケガとその対処法

ゴルフ選手に多いケガとその対処法

 

今日はゴルフ選手に起こりやすいケガについてお話しします。

 

下の円グラフをご覧ください。このグラフはアマチュア150名の選手を対象に、発生しているケガの割合を部位別でまとめたグラフです。

 

ゴルフ選手に多いケガとその対処法

 

このデータによると

 

腰51%

肘23%

膝9%

 

であり、ケガの約半数が腰であることが分かります。

 

以前お話ししたJoint By Joint理論では、腰部は構造上「動きにくい」関節となります。

 

その一方で、腰部の上に位置する胸椎は本来可動性が高く、動きやすい関節です。

 

しかし、胸椎、特に肩甲骨周りは多くの筋肉があるために硬くなりやすく、可動性が損なわれやすいといえます。

 

胸椎が動きにくい状態でスイングを行うと、可動性が高くない腰椎を無理やり動かすことになり、腰部の関節や筋肉に負荷がかかり、痛みやケガにつながりやすくなります。

 

腰をケガされているプレイヤーは、胸椎周りのストレッチングを行い、胸椎中心のボディーターンを習得することで腰への負担が減る可能性があります。

 

胸椎のストレッチングについては、以前コラムで紹介していますので、ぜひ試してみてください。

 

スタッフ(理学療法士):芹田

 

バックスイングで「右膝は動かさない」本当に正しい?

バックスイングで「右膝は動かさない」本当に正しい?

 

バックスイングでは下半身を固定するために右膝を動かさないようにとよくいわれると思います。

 

今回はその考え方が本当に正しいのかボディーターンの原理から考えてみたいと思います。

 

ボディーターンは身体の中心にある骨盤が回転することでその上にある体幹が追随するようにターンしていきます。

 

バックスイングで「右膝は動かさない」本当に正しい?

 

アドレスで骨盤が前(お腹側)に傾いた状態(緑直線)を作り、バックスイングではその前傾角度をキープしたまま骨盤が回転するのが理想的です。

 

ダウンスイングで骨盤の前傾角度が減少して体が起きた状態になると、下半身の力を効率よく上半身に伝えることができなくなってしまいます。

 

そのため、パフォーマンス向上のためには、アドレスで形成した骨盤角度をキープしたまま、ボディーターンをすることがとても重要です。

 

バックスイングで「右膝は動かさない」本当に正しい?

 

2枚目の写真をみていただくと分かるように、骨盤角度をキープしたまま、ボデイーターンを行うと床からの股関節の距離が長くなります(写真緑〇)。

 

そのため、ボデイーターンに伴う股関節の高さの変化に対応するには右膝を若干伸ばす必要があります。

 

右膝を固定したままボデイーターンを行うと股関節位置の変化に付いていくことができず、

 

・骨盤の回転が小さくなり、ボディーターンが浅くなる
・アドレスで作った骨盤前傾位が崩れてしまう
・上半身で調整しようとしまい、体幹がブレてしまう

 

などの弊害が出て飛距離が伸びない・ショットが不安定につながります。

 

右膝が伸びすぎてしまうと、下半身を固定することができなくなってしまうので、お尻回りの筋肉を使い、地面を押して右膝が若干伸びつつ、下半身を安定させることが重要だといえるでしょう。

 

スタッフ(理学療法士):芹田

 

ストレートを多投するピッチャーはケガしやすい?

ストレートを多投するピッチャーはケガしやすい?

 

投手は速球を多投する本格派と変化球を多投してバッターを抑え込むタイプに分けられると思います。

 

ストレートを投げる割合が高いと、肘にかかる負担が大きくなり、ケガにつながりそうな気がしますが、実際どうなのでしょうか?

 

海外の研究でメジャーリーグ選手の中で肘の内側をケガして靱帯再建術を行った投手とそうでない投手に分けて試合中のストレートの割合を比較したものがあります。

 

ストレートを多投するピッチャーはケガしやすい?

 

肘の手術をした選手は手術後では比較の対象にならないので、ケガをする2年前の投球データを参考にしています。

 

研究結果としては、手術したグループではストレートの割合が約47%であり、投球の約半分がストレートでした。

 

その一方で、ケガをしていないグループのストレートの割合は39%であり、両者の間には統計的な差があったようです1)。

 

球種の中でストレートの割合が1%上がると肘のケガによる手術を行う割合が2%も上がるようです。

 

本格派投手にとってストレートは生命線なので、ストレートの割合を減らして投球スタイルを変えるのは難しいと思いますので、全身のコンディショニングを整え、できる限り肘への負担をへらすことが重要だと思います。

 

参考文献
1) Keller RA et al:Major League Baseball pitch velocity and pitch type associated with risk of ulnar collateral ligament injury. J Shoulder Elbow Surg,2016

 

スタッフ(理学療法士):芹田

 

子どもの運動発達 「投げる動作」

子どもの運動発達 「投げる動作」

 

今回は「投げる」動作についてお伝えします。

 

子どもの運動発達 「投げる動作」

引用:観察的評価法による幼児の基本的動作様式の発達

 

上の図は「投げる動作」を発達の段階に応じてパターン1からパターン5まで示したものです。

 

パターン1は

 

・肘を伸ばす動作のみで投げる

 

・足のステップがなくその場で立って投げる

 

・上半身の捻じり、体重移動がない

 

という特徴があります。

 

パターン2は

 

・投げる腕と肩を後方へ引き上げ反対側へ捻じる

 

・足のステップがなくその場で立って投げる

 

・体幹を反対側へ捻じるが体重移動がない

 

という特徴があります。

 

パターン3は

 

・投げる腕と肩を後方へ引き上げ反対側へ捻じる

 

・投げる側の足のステップが出る

 

・体幹を反対側に捻じるが体重移動がない、もしくは体重移動がある

 

という特徴があります。

 

パターン4は

 

・腕の振りに鞭打つようなしなりがある

 

・投げる側と反対側のステップが出る

 

・体幹もしくは骨盤を捻じりステップ足に体重移動する

 

という特徴があります。

 

パターン5は

 

・ワインドアップを伴う

 

・投げる側と反対側の足の引き上げがある

 

・骨盤の捻じりがありステップ足に体重移動を伴う

 

という特徴があります。

 

発達初期では下半身からの力の伝達がなく骨盤・体幹・腕の捻じりが生じません。

 

発達段階に準じて上半身から捻じり動作が生まれ、徐々に下半身に伝達されていくのが特徴です。

 

参考文献

中村ら:観察的評価法による幼児の基本的動作様式の発達,2011

 

スタッフ(理学療法士):妹尾

 

縦カーブはなぜあんなに曲がる?

縦カーブはなぜあんなに曲がる?

 

フォークボールでは回転数を減らすことで重力に抵抗しにくくなり、ボールが落ちるということをお話しました。

 

今日は縦のカーブボールが落ちる原理についてお話します。

 

カーブボールではストレートと反対でトップスピンがかかっています。

 

トップスピンではマグヌス効果によって下方向への力が発生し、それに重力も合わさることで下方向へ強い力が働くことになり、急激に落ちる変化が起きます。

 

縦に割れるカーブボールで有名なのがドジャースのカーショー投手だと思いますが、この投手が投げるカーブボールの回転軸は357°というデータが出ています。

 

ほぼ純粋なトップスピンがかかっているといえ、それだけボールには下方向への力が大きく働き、縦に大きく割れることができます。

 

前回お話したフォークボールは、回転数を下げることでボールに働く揚力が小さくなり、重力の自然落下によってボールが変化します。

 

一方で、縦カーブはボールにトップスピンをかけることで重力以外にもマグヌス効果が働いてボールが下方向にストンと落ちていきます。

 

カーブボールで縦の変化を大きくするためにはスピン量が多いトップスピンをかけられるかが重要になりますが、ボールの握り方は選手によって違うため、スピンの掛け方はそれぞれ異なるといえます。

 

個人的には中指を縫い目にかけてはじくようにしてリリースすると、トップスピンがかかりやすくなりますので参考にしてみてください。

 

スタッフ(理学療法士):芹田

 

クロスオーバーステップの実際

クロスオーバーステップの実際

 

バスケットボールを行うとクロスオーバーステップを行うことがよくあります。

 

では、クロスオーバーステップを行うときにどんなことを意識して実施していますか?

 

まず大事なことは

 

「ステップする方向につま先が向いているのか」

 

ということです。

 

これは最初にツイスティングをいれるということです。

※ツイスティングについては以前の記事をご覧ください。

 

ツイスティングを行うことでつま先や膝は進行方向を向くことになります。

 

その結果、クロスオーバーステップのメリットをより活かすことが出来るだけでなく、ケガを防ぐこともできます。

 

ここまで聞くと「ツイスティングをしてからステップすることが良いこと」ということがお分かりいただけると思います。

 

しかし、疑問も出てくるのではないでしょうか。

 

ツイスティング→ステップよりもいきなりステップの方が早いのでは?

 

この質問はよくされます。

 

普通に考えたら行う動作が減るのでそう思うかもしれません。

 

しかし、実際はそんなことはありません。

 

先ほどもお伝えしたようにツイスティングをいれることでクロスオーバーステップのメリットを最大限に活かすことが出来るだけでなく、ケガを防ぐこともできます。

 

なぜそうのか?ということについては次回お伝えします。

 

まずは最初にツイスティングしてからステップをするということを意識して動作を行ってみてくださいね。

 

スタッフ(理学療法士):島津

 

フォークボールが落ちる原理と簡単アドバイス

フォークボールが落ちる原理と簡単アドバイス

 

今日はフォークボールが落ちる原理と投げるための簡単なアドバイスについてお話しいたします。

 

以前「ボールがホップする?マグヌス効果について」でお話したようにボールにバックスピンがかかると圧力差によって揚力が生じ、ボールに浮き上がる力が加わります。

 

一方、フォークボールはボールを挟んで投げることにより、ボールの回転数が著しく減少します。

 

ストレートが1秒間に30回転ほどするのに対してフォークボールは10回程度しか回転していないそうです。

 

回転数が少ないことによってボールに揚力が生じにくく、ボールが重力に抵抗することができずに自然に落下していきます。

 

質の高いフォークボールを投げるためにはいかに球速を下げずに回転数を抑えた投球をできるかがポイントになります。

 

フォークボールが落ちる原理と簡単アドバイス

 

リリース直前に手首や指が動いてしまうとボールに回転がかかってしまうので、手首・指を固めて投げる必要があります。

 

手指の力をボールに伝えられない分、より股関節・体幹・腕の連動性が求められます。

 

肘下がりのリリースでは肘から先の部位しか使うことができず、球速を保つことができません。

 

手指を固めた状態で球速を落とさずリリースするためには、体全体がしなり(横から見てCカーブを形成した位置)から肘より先が伸びてくるリリースが必要となります。

 

この体の使い方はフォークボールに限らず、ハイパフォーマンスを発揮するために必須の動作となりますので、ぜひチェックしてみてください。

 

スタッフ(理学療法士):芹田

 

知っていれば得するサイドステップの注意点 第2段!

知っていれば得するサイドステップの注意点 第2段!

 

前回は知っていれば得するサイドステップの注意点 第1段としてサイドステップとケガのリスクについてご紹介しました。

 

今回は第2弾としてパフォーマンスUPのために知っておくことをご紹介します。

 

前回もお話しましたが、サイドステップは細かい移動には有効ですが、大きな移動には適していません。

 

細かい動きに対応しているのでフェイントをかけられた時の切り返しにも対応できます。

 

しかし、大きな移動の場合はサイドステップでは対応できません。

 

無理についていこうとするとケガのリスクを高めてしまいます。

 

その時に使うのクロスオーバーステップです。

※クロスオーバーステップについては次回お伝えいたします。

 

クロスオーバーステップは大きな移動に適していますので、相手が大きく動いたときついていくことが出来ます。

 

しかし、大きく足を出すので細かい動きにはついていけません。

 

フェイントに対応することはできません。

 

サイドステップとクロスオーバーステップはどちらもメリット、デメリットあります。

 

それぞれの動作が出来ることが最低限必要なことですが、パフォーマンスをUPさせるために重要なことはどこでサイドステップを使うのか、どこでクロスオーバーステップを使うのかを判断することです。

 

①まずそれぞれのメリット、デメリットを知ること

②動作が出来るように練習すること

③どのタイミングで使うのかを判断できるようにすること

 

動作を習得しても使うタイミングが分からなければ意味がありません。

 

自分の能力を把握し、いつ使うのが効果的なのかを考えながら練習を行うことが必要だと思います。

 

今日でサイドステップとクロスオーバーステップがあることは知ることができましたね。

 

次はそれぞれの動作ができるように練習しましょう。

 

そしてそれぞれの動作をいつ使うのかを考えながら動きましょう。

 

このことを継続することでより効果的に動くことができ、パフォーマンスUPにつながると思います。

 

スタッフ(理学療法士):島津

 

子どもの運動発達 「跳ぶ動作」

子どもの運動発達 「跳ぶ動作」

 

今回は「跳ぶ」動作についてお伝えします。

 

子どもの運動発達 「跳ぶ動作」

 

引用:観察的評価法による幼児の基本的動作様式の発達

 

上の図は「跳ぶ動作」を発達の段階に応じてパターン1からパターン5まで示したものです。

 

パターン1は

 

・両腕の振りがない、もしくは後方へ腕を振る

 

・踏み切り・着地を片足で行い両足がそろわない

 

・踏み切り時に体が直立したままで前傾がない、もしくはやや前傾する

 

という特徴があります。

 

パターン2は

 

・両腕を引き上げ肩をすくめる

 

・踏み切り・着地を片足で行い両足がそろわない、もしくは踏み切り前に下肢を曲げるが十分に伸ばして踏み切れない

 

・踏み切り時にからだがやや前傾する

 

という特徴があります。

 

パターン3は

 

・肘が軽く曲がる程度に両腕をわずかに前方へ振る

 

・踏み切り前に下肢を曲げるが十分に伸ばして踏み切れない

 

・踏み切り時にからだがやや前傾する

 

という特徴があります。

 

パターン4は

 

・肘を伸ばしながら両腕を前方に振る

 

・踏み切り前に下肢を曲げるが十分に伸ばして踏み切れない、もしくは踏み切り時に膝を十分に伸ばす

 

・踏み切り時にからだがやや前傾する、もしくは十分に前傾させる

 

という特徴があります。

 

パターン5は

 

・バックスイングを伴い両腕を前方へ大きく振る

 

・踏み切り時に膝を十分に伸ばす

 

・踏み切り時にからだを十分に前傾させる

 

という特徴があります。

 

初期段階では腕振り、下肢の曲げ、体の前傾が小さくパワーを溜める事が困難です。

 

そこから徐々に下肢の曲がり、体の前傾が大きくなりますが、腕振りが動きに同期しないため十分なパワーを発揮できません。

 

最終的には溜めの動作と腕振りが同期しダイナミックな動作になります。

 

参考文献
中村ら:観察的評価法による幼児の基本的動作様式の発達,2011

 

スタッフ(理学療法士):妹尾