第29回~骨粗鬆症と栄養③

第29回~骨粗鬆症と栄養③

 

今回は「骨粗鬆症と栄養③」としてビタミンKを紹介します。

 

ビタミンKの役割として主に骨を作る働きを促します。

 

ビタミンKの1日の目標摂取量は250〜300μgです。

 

ビタミンKは納豆、海藻、緑の葉の野菜などに多く含まれており、目安としてキャベツ2枚で78μg、茹でた小松菜1株(50g)で105μg、納豆は1パック(40g)240μg含まれています。

 

特に納豆はビタミンKおよび蛋白質摂取にとても有効であり、納豆の消費量と骨折の発生率は反比例の関係にあるとの報告もあります。

 

注意する点として血栓症(血管内に血の塊ができ血流が閉塞される)や塞栓症(血液によって流れてきた異物(血栓)が血管を塞いでしまう)の予防や治療に用いられる薬であるワルファリンカリウム(ワーファリン○R)を飲んでいる方はビタミンKがその効果を減弱させる可能性があります。

 

そのためこれらを服用されている場合は必ず医師に相談してください。

 

ビタミンKの摂取は骨の健康に密接に関わっているため効果的に摂取しましょう。

 

次回は「骨粗鬆症と栄養④」として筋肉を作るのに重要なたんぱく質について紹介します。

 

島根大学医学部附属病院:川本晃平

 

クロスオーバーステップの実際

クロスオーバーステップの実際

 

バスケットボールを行うとクロスオーバーステップを行うことがよくあります。

 

では、クロスオーバーステップを行うときにどんなことを意識して実施していますか?

 

まず大事なことは

 

「ステップする方向につま先が向いているのか」

 

ということです。

 

これは最初にツイスティングをいれるということです。

※ツイスティングについては以前の記事をご覧ください。

 

ツイスティングを行うことでつま先や膝は進行方向を向くことになります。

 

その結果、クロスオーバーステップのメリットをより活かすことが出来るだけでなく、ケガを防ぐこともできます。

 

ここまで聞くと「ツイスティングをしてからステップすることが良いこと」ということがお分かりいただけると思います。

 

しかし、疑問も出てくるのではないでしょうか。

 

ツイスティング→ステップよりもいきなりステップの方が早いのでは?

 

この質問はよくされます。

 

普通に考えたら行う動作が減るのでそう思うかもしれません。

 

しかし、実際はそんなことはありません。

 

先ほどもお伝えしたようにツイスティングをいれることでクロスオーバーステップのメリットを最大限に活かすことが出来るだけでなく、ケガを防ぐこともできます。

 

なぜそうのか?ということについては次回お伝えします。

 

まずは最初にツイスティングしてからステップをするということを意識して動作を行ってみてくださいね。

 

スタッフ(理学療法士):島津

 

フォークボールが落ちる原理と簡単アドバイス

フォークボールが落ちる原理と簡単アドバイス

 

今日はフォークボールが落ちる原理と投げるための簡単なアドバイスについてお話しいたします。

 

以前「ボールがホップする?マグヌス効果について」でお話したようにボールにバックスピンがかかると圧力差によって揚力が生じ、ボールに浮き上がる力が加わります。

 

一方、フォークボールはボールを挟んで投げることにより、ボールの回転数が著しく減少します。

 

ストレートが1秒間に30回転ほどするのに対してフォークボールは10回程度しか回転していないそうです。

 

回転数が少ないことによってボールに揚力が生じにくく、ボールが重力に抵抗することができずに自然に落下していきます。

 

質の高いフォークボールを投げるためにはいかに球速を下げずに回転数を抑えた投球をできるかがポイントになります。

 

フォークボールが落ちる原理と簡単アドバイス

 

リリース直前に手首や指が動いてしまうとボールに回転がかかってしまうので、手首・指を固めて投げる必要があります。

 

手指の力をボールに伝えられない分、より股関節・体幹・腕の連動性が求められます。

 

肘下がりのリリースでは肘から先の部位しか使うことができず、球速を保つことができません。

 

手指を固めた状態で球速を落とさずリリースするためには、体全体がしなり(横から見てCカーブを形成した位置)から肘より先が伸びてくるリリースが必要となります。

 

この体の使い方はフォークボールに限らず、ハイパフォーマンスを発揮するために必須の動作となりますので、ぜひチェックしてみてください。

 

スタッフ(理学療法士):芹田

 

第28回~骨粗鬆症と栄養②

第28回~骨粗鬆症と栄養②

 

今回は「骨粗鬆症と栄養②」としてビタミンDを紹介します。

 

ビタミンDには腸でのカルシウムの吸収を助ける役割があります。

 

ビタミンDは主に魚(サケ、うなぎ、さんまなど特に青魚や脂質の多い魚)やきくらげ、きのこ類に含まれています。

 

1日の目標摂取量は400〜800IU(10〜20μg)とされており、目安として卵黄1個(18g)が42IU、干し椎茸2枚(20g)が171IU、鮭1切れ(100g)が1320IU、です。

 

これではなかなか目標摂取量を食事でとるのは難しいと思うかもしれませんが、実はビタミンDは食事からの摂取だけでなく、紫外線にあたることで皮膚でも作られます。

 

骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン2015年版(日本骨粗鬆症学会)には日光浴の目安として1日15分程度の適度な日光浴が必要とされています。

 

ビタミンDは特に高齢者に不足していることが多いとされており、原因として脂質の吸収低下、皮膚でのプロビタミンD生成の減少、日光浴の機会の減少などが考えられます。

 

ビタミンDはカルシウムと組み合わせることにより骨密度上昇効果や骨折予防効果があることも報告されており、積極的に摂取しましょう。

 

次回は「骨粗鬆症と栄養③」です。

 

島根大学医学部附属病院:川本晃平

 

第27回~骨粗鬆症と食事①

第27回~骨粗鬆症と食事①

 

今回は「骨粗鬆症と食事①」です。

 

特に重要となるのはカルシウム、ビタミンD、ビタミンK、たんぱく質などです。

 

カルシウムは骨粗鬆症予防のためには毎日食品から700〜800mgを摂取することが望ましいとされています。

 

しかし平成27年国民健康・栄養調査(厚生労働省)では20歳以上で1日あたり平均509mgと不十分です。

 

カルシウムは骨の重要な構成成分で、骨粗鬆症の予防・治療には大切な栄養素です。

 

カルシウムを多く含む食品として牛乳、乳製品、小魚、緑黄色野菜、大豆、大豆製品などがあげられます。

 

カルシウム200mgの目安として牛乳180mg、ヨーグルト160g、豆腐1/2丁です(図参照)。

 

カルシウムを摂取するにあたっての注意点もあります。

 

カルシウムだけをとれば骨が強くなるというイメージが強いと感じますがそうではなく、やはりバランスよくいろいろな種類の食材を摂る必要があります。

 

またリンはカルシウムが吸収されるのを妨げるため一部の清涼飲料水やインスタント食品などに含まれる防虫剤や酸化防止剤には注意しましょう。

 

さらに塩辛いもの(漬物や干物など)、カフェインを多く含むもの(コーヒーや紅茶など)、アルコールの過剰摂取もカルシウムの吸収を阻害したり、カルシウムの排泄を促進するため注意が必要です。

 

次回は「骨粗鬆症と食事②」です。

 

島根大学医学部附属病院:川本晃平

 

知っていれば得するサイドステップの注意点 第2段!

知っていれば得するサイドステップの注意点 第2段!

 

前回は知っていれば得するサイドステップの注意点 第1段としてサイドステップとケガのリスクについてご紹介しました。

 

今回は第2弾としてパフォーマンスUPのために知っておくことをご紹介します。

 

前回もお話しましたが、サイドステップは細かい移動には有効ですが、大きな移動には適していません。

 

細かい動きに対応しているのでフェイントをかけられた時の切り返しにも対応できます。

 

しかし、大きな移動の場合はサイドステップでは対応できません。

 

無理についていこうとするとケガのリスクを高めてしまいます。

 

その時に使うのクロスオーバーステップです。

※クロスオーバーステップについては次回お伝えいたします。

 

クロスオーバーステップは大きな移動に適していますので、相手が大きく動いたときついていくことが出来ます。

 

しかし、大きく足を出すので細かい動きにはついていけません。

 

フェイントに対応することはできません。

 

サイドステップとクロスオーバーステップはどちらもメリット、デメリットあります。

 

それぞれの動作が出来ることが最低限必要なことですが、パフォーマンスをUPさせるために重要なことはどこでサイドステップを使うのか、どこでクロスオーバーステップを使うのかを判断することです。

 

①まずそれぞれのメリット、デメリットを知ること

②動作が出来るように練習すること

③どのタイミングで使うのかを判断できるようにすること

 

動作を習得しても使うタイミングが分からなければ意味がありません。

 

自分の能力を把握し、いつ使うのが効果的なのかを考えながら練習を行うことが必要だと思います。

 

今日でサイドステップとクロスオーバーステップがあることは知ることができましたね。

 

次はそれぞれの動作ができるように練習しましょう。

 

そしてそれぞれの動作をいつ使うのかを考えながら動きましょう。

 

このことを継続することでより効果的に動くことができ、パフォーマンスUPにつながると思います。

 

スタッフ(理学療法士):島津

 

子どもの運動発達 「跳ぶ動作」

子どもの運動発達 「跳ぶ動作」

 

今回は「跳ぶ」動作についてお伝えします。

 

子どもの運動発達 「跳ぶ動作」

 

引用:観察的評価法による幼児の基本的動作様式の発達

 

上の図は「跳ぶ動作」を発達の段階に応じてパターン1からパターン5まで示したものです。

 

パターン1は

 

・両腕の振りがない、もしくは後方へ腕を振る

 

・踏み切り・着地を片足で行い両足がそろわない

 

・踏み切り時に体が直立したままで前傾がない、もしくはやや前傾する

 

という特徴があります。

 

パターン2は

 

・両腕を引き上げ肩をすくめる

 

・踏み切り・着地を片足で行い両足がそろわない、もしくは踏み切り前に下肢を曲げるが十分に伸ばして踏み切れない

 

・踏み切り時にからだがやや前傾する

 

という特徴があります。

 

パターン3は

 

・肘が軽く曲がる程度に両腕をわずかに前方へ振る

 

・踏み切り前に下肢を曲げるが十分に伸ばして踏み切れない

 

・踏み切り時にからだがやや前傾する

 

という特徴があります。

 

パターン4は

 

・肘を伸ばしながら両腕を前方に振る

 

・踏み切り前に下肢を曲げるが十分に伸ばして踏み切れない、もしくは踏み切り時に膝を十分に伸ばす

 

・踏み切り時にからだがやや前傾する、もしくは十分に前傾させる

 

という特徴があります。

 

パターン5は

 

・バックスイングを伴い両腕を前方へ大きく振る

 

・踏み切り時に膝を十分に伸ばす

 

・踏み切り時にからだを十分に前傾させる

 

という特徴があります。

 

初期段階では腕振り、下肢の曲げ、体の前傾が小さくパワーを溜める事が困難です。

 

そこから徐々に下肢の曲がり、体の前傾が大きくなりますが、腕振りが動きに同期しないため十分なパワーを発揮できません。

 

最終的には溜めの動作と腕振りが同期しダイナミックな動作になります。

 

参考文献
中村ら:観察的評価法による幼児の基本的動作様式の発達,2011

 

スタッフ(理学療法士):妹尾

 

バックスイング習得のための簡単肩甲骨ストレッチ

バックスイング習得のための簡単肩甲骨ストレッチ

 

今回はストレッチ第2弾で肩甲骨の柔軟性を高めるストレッチをご紹介します。

 

バックスイング習得のための簡単肩甲骨ストレッチ

 

まず、四つばいになります。

 

次に、伸ばす反対側の腕を前(写真左手)につきます。

 

そして、伸ばす側の手を体の下にくぐらせる(写真右手)ようにしてなるべく遠くまで入れていきます。

 

下向きではなく、体を捻るように動かすようにしましょう。

 

ポイントは、腕だけを動かすのではなく、肩甲骨からくぐらせるということです。

 

肩甲骨を床に着けるイメージで行うと、肩甲骨周りの筋肉を効率よく伸ばすことができます。

 

肩甲骨周りが伸びていると感じる位置で30秒止めるようにしましょう。

 

注意点として腰痛がある方は無理せず、様子をみながら行うようにしてください。

 

30秒3セット行ってからスイングすると、今までよりも楽にバックスイングをとれるようになりますのでぜひ試してみてください。

 

スタッフ(理学療法士):芹田

 

第26回~骨強度を高める運動②

第26回~骨強度を高める運動②

 

今回は「骨強度を高める運動②」です。

 

かかとを上げ下げする運動で、ふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋(かたいさんとうきん)を強化する運動です。

 

この運動はかかとを上げて下ろすため骨に衝撃が加わる運動となり、この衝撃によって大腿骨頚部(太ももの骨の付け根の部分、転倒によって骨折しやすく血流が悪いため骨折した場合、手術となることが多い部分)の骨強度を高める効果が期待できるとされています。

 

方法はつま先を前に向けた状態で肩幅程度に足を開き、膝を伸ばしたままかかとをしっかりと上げつま先立ちをします。

 

そしてかかとをゆっくりと下ろします。

 

バランスがとりづらい場合は安定した台や壁を片手で軽く支持して行なってください。

 

また立って行うことが難しい場合はいすに座った状態で同様にかかとの上げ下げ運動を行なってください。

 

この運動を行うことで下腿三頭筋以外に足の指を曲げる筋肉も使うことから、足の指および足先で踏みこむ力が鍛えられるため歩行の安定や転倒予防も期待できるとされています。

 

1日50回行うことが推奨されていますが、一度に行うことが難しい場合は数回に分割して行なってください。

 

次回は「骨粗鬆症と食事」です。

 

島根大学医学部附属病院:川本晃平

 

第25回~骨強度を高める運動①

第25回~骨強度を高める運動①

 

今回は「骨強度を高める運動①」です。

 

骨粗鬆症患者では背筋力が弱くなっていることが多く、背筋力が弱い人は背骨が変形し背中が丸まってしまう円背姿勢をとりやすいと言われています。

 

背筋運動を行うことで加齢に伴う腰椎(背骨の腰の部分)の骨密度の低下を抑制し、背骨の骨折の発生を減らすことが報告されており、背筋力を強化することは重要です。

 

強化する方法の一例としてうつ伏せをとり、お腹の下にクッションを入れます。

 

両手を体側につけ、上体を持ち上げて5秒間保持します。

 

この時、無理に体を反らしすぎると腰痛を誘発してしまうため下半身から上半身が一直線になる程度の高さまで上体を反らします。

 

また勢いをつけて体を反らさないように注意してください。

 

この運動を1日10回、週5日、4ヵ月間実施することで背筋力および生活の質を向上させたという報告があります(Hongo Mら、2007)。

 

今回ご紹介した方法は重りなどをしようせず自重での負荷のみのため簡便に実施できます。

 

ただし、腰痛がある場合や背骨の骨折を受傷してすぐは行わないようにしてください。

 

次回は「骨強度を高める運動②」です。

 

島根大学医学部附属病院:川本晃平